レントゲンとCTを撮影しています。身体の中を画像で見て病気の診断をする、病院になくてはならない部署の一つです。
当院には一般にレントゲン写真と言われる撮影装置のほか、16列というタイプのマルチディテクターCTがあります。40年ほど前、1枚のCT画像の撮影には数分かかっていました。今は16列では16枚の画像を一度に(1秒くらいで)撮影できます。そればかりか螺旋状にX線を出すことで、アッという間に見たい範囲のデータ収集を行えるようになりました。10秒くらいで百数十枚ぶんの画像データが撮れるのです。3年ひとむかしと言われる医療機器の進歩は素晴らしいものです。ですがこれでも最新ではありません。最新鋭のCTはさらに桁違いの速さと、X線の物理特性を生かした画像表現のものが主流です。当院では長期療養の患者さんが多いため、最新である必要がありません。普段と違う部分を見つけ、定期的な観察によって変化を追跡できれば良いのです。また、患者さんが支払う金額は列数によって違うため、最新鋭ではないぶん、懐にはやさしい診療になっているのです。
スマートフォンでいつでも検索や道案内、メールのやりとりなど現代は全てデジタルの情報であふれています。病院も日常に追従しており、電子カルテや画像情報システムの普及はごく普通で、当院も遠くない将来デジタル化されると思います。これは患者さんにとっても嬉しい変化です。携帯電話が普及する前は検索のために辞典を探しにいったり、道を知るために地図を買いにいったり、時間と体力を使っていました。それらが無くなってどう変化したでしょう。一つの辞典や地図をみんなでのぞき込むような場面もなくなりましたね。病院に置き換えてみましょう。情報の移動や検索に使っていた時間を患者さんとの接点に使うことができる、一つの画像を違う場所で同時に見ることができる。こういう世界がやってきています。
当院の一般撮影には2種類の装置があります。部屋に設置されているものと、各病棟の部屋へ移動するものです。どちらもX線を出してレントゲン写真を撮ります。今のところ、写真は銀塩FILMに撮影され、現像液と定着液を使用して見えるようになります。これは暗室での作業なので病棟で撮影しても暗室に戻らなくてはなりません。医師が手にし、診断するまで15分はかかるでしょう。ところが前述したデジタル化が進めば、スマホで写真を送るように、撮影直後にサーバーに送り、診断するまで1分という場面が可能になります。さあ、これから先の医療はどうなるのでしょう。ワクワクしますね。

